昨年に続き、尾道市社会福祉協議会が開催する講座を受講しました。
当事者であるKさんのお話「わたしのひきこもり ~今だから話せること~」が、今でも心に残っています。
その中には
・ご自身の自殺未遂の経験、母親から「生きているだけいいから」と言われ、目が覚めたこと。
(このころが、どん底だったと振り返っています)
・発達障害の診断を受け、妙に腑に落ち納得したこと。
・就労継続支援B型事業者へ通所し、いまはA型事業者へ移行。
・介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修を受講し取得するまでになったこと。
・今回のようなセミナーで、自身の経験を積極的に語っておられること。
これらのことを、話してくださいました。
また、「当事者として知ってほしいこと」として以下を挙げておられました。
●目的や期限のある支援は、当事者を焦らせ逆効果になること
(〇〇日までには会って話したい、〇月までは待ってあげるなど)
→嫌でした
●周囲に相談しても「そんなこと、みんな悩んでる。あなただけじゃないから」と突き放されると、より心を閉ざしてしまう
→ 無理解は辛かった
●孤独の中でも自分の思いや気持ちを理解してくれる人を待ち望んでいる
→ 自分の思いや気持ちを正直に話しても、聞いてくれる人はいるんだ
●「正社員=働く」「すぐに自立」「社会の歯車になる」「集団に溶け込む」ことだけがゴールではない
(自分なりのゴールや目標・生きがいをみつけることが大切)
無理解な発言によって、知らないうちに、相手の心を傷つけているかもしれないと感じました。
ひきこもりは、だれでも起こることと言われています。私のまわりにも何人か心当たりがありますし、私自身も特にコロナの頃は、気分がふさぎ、ひきこもりがちでした。
ひきこもりは、社会全体の課題です。とはいえ、接し方はとても難しいです。こういった講座を通じてしっかり相手の気持ちを学び、知識をつけることが大事です。
講演された中井俊雄さん(ノートルダム清心女子大学准教授)によると、尾道の「ひきこもり」の取り組みは積極的で、他の自治体と比べてもかなり進んでいるとのことです。
尾道では、みらいサポーター(当事者や家族に寄り添う方)を養成しています。尾道市を暮らしやすい町にするためにも、とても大事な取り組みだと感じました。私も、この活動に参加したいと思っています。